MXR bass envelope filter

実に優等生なフィルターなのだ。追従性も良好で速いパッセージにもついて来てくれる。
アップ/ダウンの選択は出来ないのだが、各コントロールが的確で大変使い易い。
フィルター・スイープの開け閉めのポイントをディケイで決めて、Qでレゾナンスの具合を調整。
センスで入力に対する感度を調整するのだが、Qとセンスの設定が微妙に連動してる感があり、この辺りが使いこなすポイントかな。
このペダルの最も秀逸なところはドライ音とエフェクト音を独立して調整してミックス・アウト出来ることだ。これは素晴らしい!この機能一発で歴史の残る名器と言えるだろう。

ソロでは無くボトムラインとしてフィルターを使う場合の問題は、スイープ中にボトム感が無くなってしまう周波数がある点なのだが、本器のドライ/エフェクト・ミックス機能によって常にしっかりと低音が出ていて重心を保つ事が出来る。
ドライを大きめにしてセンスを絞り強く弾いた時にだけフィルターが顔を出すなんて粋な使い方も出来る。

多機能をコンパクトなサイズにまとめた決定版的なペダルだがそれほど巷では話題になっておらず、見過ごされている代表機種と言ってよいかな。
IMGP0214