初めてSugiを手にした時、ただ3弦7フレットのAの音をポーンと弾いただけだった。その瞬間「欲しい。」と思った。今までのベースがまるで隣の部屋から聴こえていたかのような感覚だった。
Passive 2 Volume 1Tone
ただそれだけの何の目新しさも無いこのベースが何故驚く程クリヤーでワイドレンジなトーンを生み出せるのか。その興味が手にして数分で私をこのべースに夢中にさせていた。
手が大きく無い私はどうしてもネックのエッジに指が密着するフォームになる。その時フレットの引っ掛かりは非常に不快な物だがこのベースにはその心配は無い。
ash body にimplant された maple Top はほんの僅かにarch 構造になっていて抜群の音抜けと立上がりの早さを生み出している。ほんの僅かってとこが長年フラット・トップを弾き続けて来た者にも違和感を感じさせない。
このベースをオーダーするのに、突然の迷惑を顧みずいきなり工房へ電話したら杉本氏本人が出てびっくり!そして松本の工房へ行きそこで詳細を決めることに。
Sugi のスタッフに暖かく迎えられ工房を見学していると丁度仕上げの磨き作業の最中。が、そこにバフマシンは無く作業台の上でせっせと手作業で磨き上げている。機械でやれば数分の作業をまる1日がかりでやっている。「バフがけするとどうしても無機質で平面的な感じになってしまうんでね。」と。
スペックだけを見るとありきたりで退屈な仕様でアクティブ回路も無い。何故これ程のトーンを生み出せるのか…そこには何のタネも仕掛けも無かった。長年楽器作りに携わってきたビルダーの基本設計思想の確かさと情熱、それがカタログデータには記載されないこのベースの楽器としての本質だと感じた。
Sugiとのcollaborationから生まれたNight Breeze 20F 仕様のこのべース。
Sugi Guitars HP でのみSpecial order 出来るようになりました。
output を body top に変更し、20FによりhardhitでのdeepなTone が特徴的なFunky machine に仕上がってます。